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Nature vol.455 (7215), (Oct 2008)

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Cover Story: チャネルを通り抜ける:タンパク質のSecA-SecY複合体を介した膜透過

新しく合成されたタンパク質は、真核生物では小胞体膜、原核生物では細胞膜を通って移動するが、その際に真核生物ではSec61、原核生物ではSecYとして知られている、トランスロコンという進化的に保存されたタンパク質透過チャネルを通過する。細菌では、ATPアーゼSecAがSecYチャネルの透過用モーターとして働くと考えられている。T Rapoportたちによる2本の論文では、細菌由来のSecAとSecYの複合体の、長い間待たれていた構造が報告されている。表紙に示された構造は、 SecAとSecY複合体の間の主な構造変化を示しており、SecAはそのツーへリックスフィンガーを用いて、透過するタンパク質をSecYの細胞質側に開口したじょうご状の構造の中に押し込んでいることが示唆される。架橋研究により、この機構のさらなる裏付けが得られている。また、濡木理(東京大学)たちは抗SecYのFabフラグメントと結合したSecYの結晶構造を報告しており、チャネルの開く前(pre-open)の状態が明らかになった。これらの論文から、膜を透過するタンパク質の経路に関する新たな知見が得られた。News and Viewsでは、A Economouが、この「驚くべき細胞ナノマシン」に関する現在の知識がどこまで広がったのかを考察している(Article p.936, Letters pp.984, 988, N&V p.879)。

Articles p.936
要約
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Letters to Nature p.984
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Letters to Nature p.988
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News and Views p.879
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四肢動物に至る「点と線」

脊椎動物の陸上への移行にかかわる形態変化の詳細は、それらが起こった順序も含めて飛び飛びにしかわかっていない。特徴の変化や出現を時系列化する上で化石記録はあまりにも不十分であるが、Downsたちは今回、魚類から四肢動物への移行型であるデボン紀のTiktaalik roseaeの化石頭蓋に関して複数の標本を調べることにより、その隔たりの一部を埋めた。T. roseaeは、多くの点で原始的であるものの、その特徴の一部は四肢動物に近づく傾向を示している。また、Tiktaalikの形態に関するこの新たな見方を参考にすることで、化石における鰭をもつ形態から四肢をもつ形態への移行の理解が容易になる。

Articles p.925
要約
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1人よりペアで協力したほうが得

血縁関係にない個体間の協力行動がなぜ進化したのかは、社会科学においても自然科学においても謎とされている。この現象の解明を進める上で障害になっていると思われることの1つは、理論研究者と実証研究者が別々に仕事をする傾向がみられることである。Bsharyたちは、こうしたそしりを避けるために、ゲーム理論モデリング、野外観察および実験的検証を組み合わせ、掃除魚であるホンソメワケベラ(Labroides dimidiatus)の相手を変えることがない安定な雌雄ペアと、その依頼者となる魚との間の掃除を介した相利共生という、協力についてのこれまで調査されていなかった問題を研究した。理論からは、2匹のサービス提供者が互いに協力しているかぎり、単独のときよりも依頼者に質の高いサービスを提供するはずだと予測される。野外観察と実験により、モデルのこの予測が正しいことが確認された。ペアの掃除魚の成功に重要なポイントは、1匹が依頼者の外部寄生虫を食べている間にもう1 匹は依頼者の粘液を食べるという、掃除魚側に得になる欺き行動をとりながら、同時に依頼者の満足も保証されるということにある。
Letters to Nature p.964
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スプライシングで大違い

酵母のゲノム全域にわたる解析によって、有糸分裂から配偶子を形成する減数分裂への切り替えに伴って、遺伝子発現プロファイルが大幅に変化することが明らかになった。サイクリンRem1は、減数分裂の際だけに発現されるタンパク質の1つで、減数分裂に先立つ遺伝子内組み換えを促進し、減数分裂を確実に進行させる働きをする。Moldónたちは、分裂酵母Schizosaccharomyces pombeでのrem1の発現が転写段階で制御されているだけでなく、スプライシングによっても制御されていることを明らかにした。有糸分裂中の細胞では、rem1プロモーターに転写因子Fkh2が結合するとイントロンを保持した転写産物が生じ、そのため短いタンパク質だけが生産される。このタンパク質は組み換えのレベルを左右する。減数分裂中の細胞では、減数分裂特異的転写因子Mei4がrem1プロモーターに結合し、その結果rem1転写産物がスプライシングを受け、活性をもったサイクリンが作られる。つまり、2種類の転写因子のどちらが使われるかによって、同一遺伝子のスプライシングの仕方が異なるのである。

Letters to Nature p.997
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News and Views p.885
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医学:ALKが神経芽細胞腫を引き起こす

神経芽細胞腫は、最もよくみられる小児がんである。この疾患は家族歴と強く関連するため、発症には遺伝的要因が関与することが30年以上前から予測されていた。今週号では、神経芽細胞腫患者では受容体型チロシンキナーゼALK(anaplastic lymphoma kinase)に変異が生じていることを、4つのグループが報告している。ALKは神経芽細胞腫の素因遺伝子の役割を果たしており、散発性の神経芽細胞腫では体細胞に点突然変異が生じている。この変異は、in vivoでALKのキナーゼ活性を促進し、細胞を形質転換させ、腫瘍化活性がみられるようになる。ALK阻害剤は神経芽細胞腫の細胞増殖を抑制するため、抗がん剤となる可能性がある。

Articles p.930

要約
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Letters to Nature p.967
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Letters to Nature p.971
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Letters to Nature p.975
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News and Views p.883
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