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ユビキチン:細胞増殖に関する酵素の構造解明 抗がん剤への応用も

毎日JPより
細胞内で働く「ユビキチン」という物質の働きを抑える酵素の立体構造を、東京大と東京工大、大阪大のチームが突き止めた。抗がん剤開発などへの応用が期待されるという。

 ユビキチンは細胞内のたんぱく質にくっついて分解をうながし、細胞内を清潔に保つ役割がある。

 チームは、細胞増殖にかかわるたんぱく質にくっつくユビキチンと、そこに結合してユビキチンをたんぱく質から切り離す酵素「AMSH」の組み合わせに着目。両者が結合した瞬間の状態を試験管の中で作り出し、結晶化させた。その結晶の構造を「X線構造解析」で初めて解明した。

 AMSHは特定のユビキチンだけに結合し、たんぱく質から切り離す。これにより、細胞増殖たんぱく質の一部が増殖に再利用されるが、がん細胞でも同様に機能するため、がん細胞を増やしてしまう。また、エイズウイルス(HIV)に感染した細胞では、HIVがAMSHなどを使って隣の細胞に乗り移ることも分かっている。

 チームの深井周也・東京大准教授(構造生物学)は「AMSHの働きを阻害することで、ウイルスやがん細胞の増殖を抑えられるはずだ。結合と切り離しの仕組みが分かったので、薬の開発に貢献できるかもしれない」と話す。1日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に発表した。
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